2011年9月4日日曜日

中條高徳さんの講演会



今日は年に数回集う、『和の会』主催の、講演会でした。

アサヒビールをスーパーアサヒドライで立て直したことで知られている、中條高徳さんの講演会でした。

現在は、アサヒビール名誉顧問をされていて、お歳は84歳。
とても気丈な方で、声もしっかりしていらっしゃいます。

私は『おじいちゃん戦争のこと教えて』という、お孫さんと中條さんの戦争に関する質疑応答書簡の著書を以前拝見させて頂き、今回の講演会がとても楽しみでした。

中條さんはとても優しく、はっきりとお話しされます。
よく、こうおっしゃるのです。


『いいかい、・・・・』


ハイ、何でしょう。という気持ちで楽しくのめり込んでしまいます。


とっても紳士にさわやかに、

『いいかい、・・・』


イイヨ、と心の中でお話しを待ってしまいます。


素敵な歴史の授業を今日は受けさせて頂いたのですが、


歴史民俗学者が打ち出す、『民族の滅びる3原則』というのは印象的でした。

1、理想を失った民族
2、ものの価値だけを価値とし、心の価値を認めない民族
3、自国の歴史を見失った民族


今の日本のようですよね?
1、子どもの夢が小さくなった、または、夢がない子どもが増えている。
2、ホリエモンを例に出されていました。
3、戦後のマッカーサーが日本の憲法を変えることを命じ、さらに歴史や神話は教えてはならないとした。

3、に関しては、日本国憲法を作ったのはマッカーサに命じられたホイットニーと24名の部下によって6日間でつくられたものだと、私も具体的に知ったのは今日が初めてでした。

こんな具合に、日本の教育では教えてもらえないことを、教えて下さいました。そして、

教育としつけの大切さもお話しされていました。

わたしがとても気に入ったのは、しつけのお話し。

戦後のしつけとは、厳しいということではない。厳しくすることがしつけではないのだよ、と。


では、何がしつけか。

してはならないことを絶対にさせない
やりたくなくてもせねばならないことをさせる


それが、しつけです、と。


最近、お友達としつけの厳しさうんぬんについてメールし合っていたので、とてもすっきりしました。

昔のように人間学を学ぶ『寺子屋』がない日本で、日本人の良さを保つために人生の先輩の教えを聞けることはとても幸せでした。

公演会後の懇親会で、『東北被災地へ絵本の朗読へ行きます』と報告したところ、


『いいかい、(←また出た!)しっかり見てくるんだよ。ああいうのをね、恩寵的試練っていうんだ』
試練は天からの恩寵だと『捉える』ことの大切さを説いて下さいました。


日常から、そういう気持ちで試練と向き合いたいですね。

一緒に撮らせて頂いた、まさに記念の一枚です。
左はギタリストの直樹さん。




優れた人は“袖すり合う縁をも生かす”のだそうです。

誰にでも等しく朗らかに向き合うお姿、学ばせてただきました。