夜は三春の里田園生活館というという宿泊施設のコテージに泊まりました。
このコテージの敷地にも、向かい合わせに木造の仮設住宅が並んでいます。
皆さん、プレハブを想像されるかもしれませんが、木造の仮設集合住宅も時々見かけます。
夜も更けて、寝床につくと、窓の外から、風の音、木の揺れる音がゴーゴー聞こえてきます。
ああ、地球の息吹だなぁ、久しく聞いてない音だなあ、と、まるでお母さんのお腹の中にいるように、眠りにつきました。
翌日は快晴!風は相変わらず強めですが、気持ちよい青空でした。
柿の橙も空に映えます。
集会所にもお日様が当たりました。
さて、2日目朝の会。
お客さんがまた10人くらい集まりました。
今度は子どもも一人来ました!ありがとう!
そして、絵本もギターも、落語も昨日より更になじんでいきます。
終わってからの茶話会も、皆さん、大変だと思っている事など、いろいろお話ししてくれました。
貴重なお話しです。
葛尾村が全村避難になったのは、3月14日だったそうです。
そこからしばらくは体育館などで転々と生活し、そして5月とか7月から今の仮設に住まわれているそうです。
お歳を召した方にとって、地震の際に『動く』ということが一番の危険。足腰が弱いから、折れるかもしれない、と。
だから、3月11日は夕方迄、すぐ近くの家にすら帰れなかった、なんて話しもありました。
前の避難所で風邪が全く治らなかったのに、今のところに引っ越したらすぐ治った、と言うお話しもありました。多くの人とひとつの空間で過ごす事は、空気も汚れてしまうんですね。それが、個別の空間が持てて変わった、と。
お年寄りの方は、人と近所で生活出来る環境が出来て嬉しい方もいらっしゃいます。
何かあった時、やはり心強いようです。
村に帰りたいけど、帰れないとか、いや、もう帰る場所ではない、とか、入り交じる想いも口口に話して下さいました。
終わってから、そんな話が聞けたと言う事は、昨日より会が皆さんの心を動かせた、ってことだと思います。
落語は毎回ちがうお話しをやって下さるので、それを楽しみに、「また午後も来ます!」と言って下さるかたもいらっしゃいました。
さて、最終回。
お客さんの数は7人。
それでも、また新しい方が来て下さってます。有難い事です。
小さい会でしたが、歌声も、笑い声も、十分大きい会でした。
終わってから、また交流会も深まりました。
「仮設に来てから、こんなに笑った事なかった。声が隣に響いてしまうので。」
とおっしゃった方は、それを感じさせないくらい、元気に笑っていました。
満面の笑みを浮かべて、「来てよかったです・・・」とおっしゃって下さった方は、午前も午後も来て、午後には、手作りのたくあんや、フクロウの置物、手編みのマフラー迄、お昼の時間にさっとこしらえてプレゼントして下さいました。
しかも紙袋まで手作り!
その一言が、嬉しかったです。よかった、と、何か救われたような気がしました。
見ててもはっきり分かるくらい、若い人がなかなかいません。
こうゆう、ゆっくりお茶をすすりながら交流を楽しむ時間を持てて、良かったと思います。
現地で繋ぎ役になってくれた下枝さん、そして、チャリティーのライブに、東京、長野、千葉で来て下さったみなさん、そして来れなくても応援し続けて下さっている皆さん、本当にありがとうございます。
今週は岩手釜石へ行きます。
また報告します!