2010年12月29日水曜日

大切なこと

役者や音楽家の方を敵にするつもりは毛頭ございません。




まずそこをはっきりとさせてから、今年一番大切に感じたことを話します。




今年、インドでオーロヴィルという町へ行きました。

そこは町の中心に瞑想ドームがあります。

中は真っ白な大理石で出来た、とてもクリアな、でも優しい空間です。


とても音が響くため、けっして音をたてないように、ズボンのすそはまくります。

咳払い一つしても、エコーで30秒くらい消えない空間です。


世界中の観光客がそのドームに入った瞬間、皆で沈黙を守りました。


その時とても大切な事に気づきました。

『沈黙は、世界中の人が誰でも一緒に作れるもの。』

と言うこと。


声が出ない人でも、肢体不自由な人でも、植物人間と言われようとも、歌が下手な人でも、生きてる人でも、死んでる人でも。
人じゃなくても。


それが『ワンネス』なんじゃないかと、私は思います。



手をとりあっても、歌を歌っても、ハグをしても、『別々』だからすること。
それは『ユニティ』。


ただ、皆がそこにいると言うことは、ワンネスだなぁ。って。

日本の黙祷って、すごくセンスあるなあ。って。


だから、私は言葉に命を吹き込むことが仕事ですが、まず、沈黙の素晴らしさを踏まえて、言葉に息吹を吹き込みたいと思います。

音を使う仕事をする以上、私は沈黙にはかなわないんだってことを大切にしたいと思います。



年の瀬なので、今年を振り返っての感想でした。