2012年5月15日火曜日

ピエタ朗読会やります!

宣伝続きで申し訳ありません。

でも、これまた素敵な作品です。お知らせしないわけにはいきません。

浅田次郎原作『ピエタ』を、朗読バージョンでやります。

2会場です。

6月9日(土)18時半より 国立 月船にて 2000円
6月23日(土)19時より 神保町カフェフルークにて 3000円1ドリンク付き

ご存じの方も多いと思いますが、この作品は、去年、一昨年と、関わらせて頂いた作品です。

今年もやります!

今回は、絵本語りでお世話になっている、直樹さんのギター演奏とともにお届けします。

この小説は、読めば読むほどに、それぞれの登場人物の、細やかな心情がさりげない描写でしっかり書き込まれていて、まさにミケランジェロのピエタ像のように、精密に彫り上げられています。

一般の読者で、一番読み込んでいるのは私だと、言えるくらい読んできました。
だって、ほとんど覚えたのですから。
まあ、もう忘れてますが。また思い出し中です。

いつだって新鮮な気持ちで出来る、というのは、役者の技量よりも、作品の深さ、構造の精密さによるものだと、まだまだ未熟な私は思います。
面白くない台本を面白い演劇に変えられる役者さんもいらっしゃるかもしれませんが、私にはまだまだそんな魔法は使えません。

あと、この作品の私が好きなところは、まだ、携帯電話やメールがなかった頃の話だと言うことです。
作品の主人公は30歳の女性ですが、現代の35歳の私と、同じくらいの環境に置かれているのだと思います。
彼女の葛藤が、私の葛藤と重なり、彼女のけなげさが、私が誰にも言わなかったあの頃の努力と重なります。努力なんて言葉を知らなかった頃のいろんな行動。
家庭環境が、この物語と異なっても、家族の間で葛藤を感じたことのある、全ての人に捧げたい作品です。

人をゆるすための、一つの大切な大切な呪文が、この作品には隠れています。
この言葉を心の底から言えたとき、つぶやけたとき、人はいつだって楽になれるのでは、と思います。

その、大切な、大好きな言葉で皆さんの心がほぐれる瞬間をプレゼント出来るように、稽古をして、本番を迎えようと思っています。


『絵本語り』は、私の社会貢献の『活動』です。微力だろうが何だろうが。
『朗読会』や、『芝居』は、私の役者としての『公演』です。そして、本業です。
たった2日の公演ですが、私が、私のど真ん中にいる時間です。

ど真ん中にいる人は、一緒にいて気持ちの良いものです。
私も皆さんに気持ちの良い時間を提供出来るように、がんばります。

朗読会の主人公は、実はお客さんです。
皆さんの頭の中にしか、景色も、物語も流れません。
きっと、朗読をした私以上の達成感が、皆さんをお待ちしていると思います。


ぜひぜひ、会場にいらしてください。

お待ちしております!