2013年10月4日金曜日

空茶を吸す。(くうちゃをきゅうす)

はて。なんのこっちゃ?

このような言葉を聞いたことがある方は、まずいないかもしれません。

これは、私が役者の道を歩こうと決めたとき、不思議なおじいさんから授かった言葉です。

この不思議なおじいさんは、丸一先生と呼ばれていました。

筆と墨で、○と一を書かせ、生年月日を聞き、いろいろ話してくれるわけです。


その時は、『物への感謝が足りん』『あんたはとてもいい子だ』『大学辞めて役者になってはダメだ』
など、いろいろ言われ、

『空茶を吸す』

という言葉が出てきました。

その時は、その言葉の意味も教えて下さり、その言葉を書いた書も頂いたのですが、

若気の至りで、何かのはずみに捨ててしまいました。正確な意味は忘れました。

丸一先生は当時すでに90代でしたので、その数年後、亡くなられました。



今日は、久しぶりにお会いしたかたとお話をしていたら、ふと、自分の中に久々にその言葉が蘇りました。



もはや、正確にはその言葉の意味を覚えていないのですが、何か、とても俯瞰した、ニュートラルな考え方を吸収していきなさい、というような意味だったと思います。


そこには、あなたが望んでいるものがあるとは限りませんよ、とか。

そんな何かだったような気がします。


捨ててしまっても、ふと思い出せた言葉ということは、私の魂にとって何か意味があるし、まだ、その意味を知っておくべき時なのだろうなぁ、と直感しました。

しばし、その意味を再び吟味したいと思います。

秋の夜長の独り言でした。