2012年6月24日日曜日

ピエタ朗読会@カフェフルーク、無事に終了致しました。

御陰様で、神保町カフェフルークでの『ピエタ』朗読会も無事に終了致しました。

今回は、昨年の一人芝居バージョンを観て下さったり、手伝って下さった方も多くいらしてくださいました。

ピエタを再び味わう、というブームがひそかに起こっています。
嘘です。
私が懲りずに何度もお誘いしています。

でも、そんなリピーターの方から、『舞台より楽しめた/良かった。』
という感想をいただきました。

それは、私にとっては、成長の証。

おそらく、舞台がつまらなかったのではなく、小説、という文体が朗読に向いている、ということもあると思います。

でも、多分それは、私や直樹さんの、物語への 『消化』 が深まっているから、ということなのだと思うのです。

私の伝えたい、物語の構造の深さや、言葉の意味をありありと述べることや、音で出来ることへの直樹さんの模索、そういうものが、直接ピエタをやり続けたのではなく、沢山の絵本と触れて、深まったのだと思うのです。

それを、改めて朗読として、『聴く』。
そうすると、お客さんの中にもイメージ出来るものは、膨らんでいきます。
そして、『舞台より面白かった』となるのかな〜、と思いました。


初めて来て下さった方も、とても感動して下さり、今回は男性客も多く、いろんなことが常に新鮮なピエタ朗読会。

今年、これで既に3回目のイベントをさせて頂いた、カフェフルークのオーナー、高岡さんも、キッチンで涙を拭くものがなくて、揚げ物の油をとる紙で拭きました、なんておっしゃって下さいました。

みなさんの率直な感想がとても嬉しかったです。
ありがとうございました。

 これからも朗読をするたびに、深まりつづけると思うのですが、一人朗読会はしばらくお休みします。(もし、お客さんを30人くらい呼んで下さる方がいれば、喜んでやらせていただきます・・・)

そして、秋。
11月17、18日に、『ピエタ』を4人バージョンでお届けします。
これは面白いです!
なんで4人かって?
友子役を私と妹の二人で一緒に演じるからです!

リーさんや、母の役を、素敵な役者さんが演じて下さいます。

4人も揃うと、『朗読会』というより、『朗読劇』になります。
立体感のある、ピエタ、ぜひまた秋にお会いしましょう!

今回も沢山の方の応援で素敵な時間となりました。
みなさん、ありがとうございました!


2012年6月22日金曜日

ねじまき雲へ。

イタリア報告はちょっと保留して。

本日は母から、『玄米買ってきて』と頼まれて、カフェスローへ行きました。
ついでに、近くに出来た、美味しいコーヒーの専門店、『ねじまき雲』さんへ行ってきました。

こちらは、美味しいコーヒー屋さんが、国分寺に来たんですよ~、と、靴屋Houseのますみつさんに以前お伺いしてとても気になっていました。
量は飲めませんが、美味しいコーヒーは好きです。

カフェスローや、House、Hair+Cafe縁Earth Juiceなど、国分寺には素敵なお店をされてる方が沢山いらっしゃいます。

実家住まいの地元っ子の割に、こういうカッコイイ人たちとは中々縁がなく、自ら身を投じていくチャンスをいつも伺っています。
今日は、予定外でしたが、近くまで行くし、チャンス!と、コーヒーを飲みに。。。

初めて、カフェスロー、そして、ねじまき雲さんにヨガのチラシも置かせて頂くことに。

はてさて、お客さんはご興味を持ってくれるかな・・・?!


話は戻って。ねじまき雲は、小さなお店ですが、入ったとたんにシン、と、心落ち着くスペースが待っていました。
かつて木材置き場だったという店舗内は、天井が高く、ああ、それで。という落ち着き具合。

芝居に行き詰まったら、一人でゆっくり、何も考えずに過ごす場所に、そして、お友達とゆっくりくつろぐ場所に、新たな隠れ家が出来た気分です。

内装も、古道具がうまく使われていて、居心地の良さを助長しています。

今日は、ちょうどお客さんがいなかったので独り占めの店内。

メニューを開くと、思いをこめて、丁寧な説明がのった、一品一品。

コーヒーの味を、じっくり味わいたく、そして、メニューの説明書きにも、魅了され、エスプレッソを頼みました。
『てんさい糖を沈めて、混じり合う甘さ、底に残るカラメルもお楽しみ下さい。』そのようなお品書きが載っていました。

小さなデミタスカップに、てんさい糖を2杯。混ぜずに口に運びます。

嫌な苦みが、ない。

優しい深みしかない!

『美味しいですね!』

魔法のエスプレッソで、口も心も軽くなり、ご主人と楽しいおしゃべりの時間を過ごしました。
ああ、魔法だ。
最後のエスプレッソが溶けたカラメルソースをすくって平らげると、今日はこれからも何かいいことがありそうな、そんな気持ちになりました。


とても丁寧にコーヒーと向き合ってる、人と、物と、向き合ってる、優しい大人の空間でした。

国分寺近辺の皆様、そして、国分寺に遊びに来たみなさま、ぜひねじまき雲さんへ、お立ち寄り下さい。写真を撮らなかったので、ネットで画像を失礼!


2012年6月17日日曜日

フィレンツェへ!~ホテル編~

ピエタに大感動の初日でしたが、一貫して、とても良かったのは、ホテル。

観光地からは離れていましたが、バスは一律だから交通費がかさむこともなく、便の良いホテルでした。

出来たら、アパートメントホテルに泊まりたかったのですが、予約をしそびれ、流れで予約してしまったホテル。どうかなー、変に騒々しかったり、水道が出なかったりしないといいんだけど・・・。

そんな想いでたどり着いてみると、私たちの部屋は、「APARTAMENT」だと、フロントで言われました。お??お????

部屋へ行ってみると、

やったー!キッチン付き!


ソファーもあって、(すでに散らかってますけど)、いいアパートじゃないですか!

春口家は小食なので、外食だけだと、海外は大変。

これで夜は部屋でゆっくり、という選択肢もできました。

しかも、ホテルまでの道すがらにCO-OPも発見。

ここで、トマト、フルーツ、ルッコラや、ローストビーフやプロシュートを買い込んで、日本から持参した昆布茶や、オニオンスープで、夕食のできあがり。

疲れた身体に、さっぱりと軽食の夕飯がちょうどよかったのです。。。


母も、すっかりご満悦です。

母は、私のペースで歩くのにどんどん付いてきて、かなり疲れているはず。
でも、フルーツにかぶりつくと、横で見ててもまさに『みるみると』エネルギーがチャージされます。この笑顔、食べる前なのに、もう、復活気味ですね。

すごい人です。


しかも、写真は撮りませんでしたが、このホテルにはお風呂に湯船がないので、
母の情報で、
『ビデで足湯』
をしました。

石畳、しかもつねに斜めで平坦ではない道を一日中歩く、
というのは、かなり足に来ます。

そこで、ビデ。

ビデとは、おしりを洗う、洋式便器のようなもので、イタリアに行くと、必ず、便器の隣にあります。
このビデ、お湯も水も貯めることが出来るんです。
そこで、温かいお湯を張って、いすを持ち込み、バスタオルを膝からビデを包むようにかけて、ぬるくなるまで、一息。
足底が平らではないので完璧ではありませんが、なかなかの気持ちよさです。

ホテルのトイレは、ユニットバスで、
シャワーボックス、洗濯機、洗面台、そしてトイレが、縦長の8畳くらいのスペースに全てあります。
なので、いすを持ち込んでもゆったりしていて、気持ちよい空間なのでした。もちろん、ビデも、清潔だったので出来たんですよ!

今後ヨーロッパへ行く方、おすすめです。





フィレンツェへ! ~ミケランジェロに恋して1~

梅雨入りした週末あけの月曜日、夕方ギリギリまでパッキングに追われるようにして、
フィレンツェへ母と行って参りました。

昨年のピエタツアーに引き続き、ミケランジェロをもっと見よう!ということで。

貧乏性の安旅行ですので、乗り継ぎが大変です。

家を出たのは17時、ホテルへ着いたのは、翌翌日の深夜2時。現地では翌日の9時ってことになります。

飛行機は、パリ経由。パリの空港で、ちょっとフランスらしさを楽しめるかと思いきや、着いたのは現地時間の朝の4時。
ターミナルのバスさえまだ動いてなく、シンとした空港。

でも、建築はモダンで格好良かったです。ウッディなドーム状の天井。

朝焼けもきれいでした。



さて、フィレンツェへ到着して、朝の10時。さっそくホテルを出て、観光です!
何はともあれ、ドゥオーモへ行こう!と、バスで向かいます。

ここは日本で予習して、『冷静と情熱の間』で、ビジュアルはつかんでおきました。あの、茶色の大きいドームです。竹内豊が主演のやつです。

旧市街のこのあたりに来ると、石畳も見え始めます。というか、バスが石畳をドンドコ走って行きます。すごいなあ・・・。
ドゥオーモ前でバスが循環のためUターンするようで、バスに乗ってたおじいちゃんがここで降りな!と親切に声をかけてくれます。ありがとう。

お!ドゥオーモ!大聖堂!
さすが、ランドマーク、中に入る人の行列が連なっております。

でも、私と母の目的は教会巡りではなく、ミケランジェロ巡り。
すぐ近くのドゥーモ付属美術館にミケランジェロが自分の墓に飾るために作ったピエタ像があるので、そちらを早速拝見しに行きました。

かの有名な、24歳の若さで作った、サン・ピエトロ大聖堂のピエタは、ガラスケースに入って、かなり奥の方にあったのですが、(昔、美しすぎて銃撃した人がいたらしい)、晩年期に作られたこちらのピエタは、未完成のためか、襲われることもなく、たたずんでいました。

・・・・いた!




中2階の小部屋に、これだけが置いてあるのですが、入り口まで行くと、ブオッと、なにか、エネルギーを感じました。
そのエネルギーの卵のなかに、ぶよん、と入るように中に入ってみます。

ああ、このおじさんの顔、すごく深い。このまなざしは何だろう・・・。
そんな気持ちになったかと思うと、胸がいっぱいになり、涙が内側から出てきます。
これは何だろう?これは何だろう?サン・ピエトロ大聖堂のピエタを観たときと、全然違う。。。。


まだ未完成なのはわかるのですが、すでに慈悲深いまなざしは完成してます。
このおじさんの目を見上げながら、涙を流し続けるという、不思議なことになってしまいました。

しかも、あまり有名ではないのか、メジャーではないのか、観光客はほぼいません。
美術学校の修学旅行らしき子供達だけが、先生に連れられて来た程度で、ほとんど母と二人占めでした。
なんという贅沢。

このピエタには、ミケランジェロの内面的思想が彫り込まれている、とのことで、形式美を超越した、内面性、神秘性、精神性が表現されているとのことでした。
肌でそれが言わなくても伝わって来る、作品でした。

ちなみにこのおじさんは、ミケランジェロ本人とのこと。そうですよね、自分のお墓用ですものね。
最後の審判の壁画に、ズルズルの皮でぶら下がっている自画像を見たきりだったので、こんなに美しく仕上げたとは思いもよりませんでした。

このピエタ像には、向かって左側にマグダラのマリアがいるのですが、これは弟子が仕上げたのではという説があり、私も間違いなくそうであろうと思いました。
バランス感覚、眼差しのクオリティがひどく違うのです。

こんなに技量の違う人間が、あたかも、ミケランジェロのふりをして彫ったなんて、恥ずかしくないのかな?ってくらい違います。
そう、それは、本人はそっくりだと思ってるけど、全然似てないモノマネを観ているような恥ずかしさです。


ミケランジェロは生涯無愛想で、しかめっ面の難しい人だったと記されています。
でも、おそらくこのピエタを観た限りでは、それでも人に希望を持ち続けた、愛の人だったのではないかと思わざるを得ないのです。計り知れない愛の裏返しに他ならないのではないかと。
何というか、ミケランジェロは、人にも自分にも、あきらめなかったのではないかと。


そしてもし、今の世に、そんな才能がコミュニケーションにうまく出てこない人がいたら、理解してあげたい、せめて優しく見守ってあげられる人でありたい、とこの日から何度も思うようになるのです。

そんな大感動の中、フィレンツェツアーが、始まりました!





2012年6月10日日曜日

月船のピエタ終わりました♪

お陰様で、月船のピエタ朗読会が無事に終わりました。

今回はささやかな会でしたが、お店の空間がとてもクリアに浄化されていて、出演者もお客さんも、とてもいい集中の中で1時間20分を過ごすことができました。

私事ながら、今週は親知らずを4本全て抜いたため、口内環境が、いいコンディションではない中での本番に不安を感じていたのですが、いざ舞台に立った途端、スッと口の中が楽に。

あ、いける。

そんな感覚になりました。

遅れていらっしゃるお客様が多く、皆さんストーリーについてこれるかな、とよぎりましたが、お客さんは自分たちよりずっと賢いのが常、まぁいいか。と、どんどんピエタワールドを深めて行きました。

しっかり物語に入った空間が出来ました。

そう、お客さんがそれぞれの内側に、ピエタの世界を味わっているのが伝わって来ます。

久しぶりにピエタが公演できた嬉しさ、お客様が自ら堪能してくださってる嬉しさ。

優しい心に包まれて、雨の日のピエタはとてもいい会になりました。


ありがとうございました。

2012年6月3日日曜日

大学で絵本語り!感想付き!

先日、早稲田大学にて絵本語りをしてきました。
教職クラスの、『授業に活かす朗読講座』にて、社会モデルとしてやらせて頂いたのです。

社会モデルって、私達みたいな、こんなんでいいのかな?!
と思いつつも、大学生の反応に興味津々、楽しみに教室へ向かいました。


教室はとてもきれいな校舎の、最新式の教室で、機材が何でもある!
持ち込まなくていいので、とても助かりました。
今時はOHPではなくて、OHCというんですね!


教室、といっても、椅子もテーブルもキャスター付きで、自由にレイアウト出来る、フリースペース。皆さんにぐるっと椅子で囲んで頂いて、ライブモードに。

最初に、一冊絵本語りをして、どんな雰囲気か感じて頂いた後、皆さんと一緒にレクリエーション。『森のキツツキ』をやりました。
 

同じレクリエーションを含め、子供達の前で同じことをしている東北活動のビデオを見て頂いて、質疑応答。
なんというか、おりこうさんな質問達でしたが、私なりに答えられることを、誠実に答えさせて頂きました。

最後に、もうひとつ絵本をやり、『永久の満月』を一緒に歌って終わりました。
 

学生さん達が、感想文を書いて下さいました。

本当に一部なのですが、抜粋で紹介させていただきます。


『今回ギターと朗読の発表をきいて、こんなにも想像力をかきたてるものなのかと驚きました。・・・曲とそして声がつくことで邪魔になることはなく、促進され、脳内でイメージがふくらんでいくことを感じて不思議な気持ちがしました。』

『ただ単に自分の伝えたいことすべてを表現しようとすればいいわけではないことなど、改めて表現の難しさ、奥深さに触れた気がします。』

『朗読して下さったときは何故か胸がドキドキしました。絵本の内容も素晴らしかったのですが、その繊細さに心打たれたのだと思います。』

『とても心地良かったです。1週間の疲れが癒されました。・・・直樹さんのギターは朗読の邪魔することなく、最適な音量で朗読に花を添えていたと思います。』

『声(語り)と内容(キャラクター)に生き生きとしたものを感じ、春口さんの「語り分け」にグッときました』

『一流のギター演奏をこんな身近で聞けて感激です。・・・何というか、あいさんを見ているはずなのに絵本の絵が頭に浮かび、朗読の表現はどうやら想像していたよりも凄いものかも知れないぞと、再発見をした思いです。 』

『なかなか絵本を朗読する機会は少ないですが、とてもやってみたいです。』

『お二人の朗読に、鳥肌が立つほど感動しました。』

『心がわくわくしました。』

『すごい癒されました。金曜の終わりにはもってこいな感じでした。・・・(絵本を聞きながら)明日も頑張ろうという気持ちにさせて頂きました。』

『今日下舘さんの演奏を聴いて、初めてギターの音を心地良いと感じました。・・・きっと心が疲れた人や悩んでる人の心に響いていやしてくれるメロディだと思うので、たくさんの人に聴かせてください。』

『本当に感動しました。あいさんと直樹さんの朗読を聴けた子供はとても幸せだったと思います。“人の心を豊かにする”ためには絶対に必要な経験だと私は思います。』

『家に帰ったら久々に昔の絵本を本棚から出してみるのも楽しいかな、と思いました。』

・・・その他、モリモリの感想をいただきました。

 本当に本当にありがとうございました!
勇気をいただきました。


皆さんが感想を書いてる間に、遊んでいる春口。
最後にクラスに呼んでくださった、中村さん、その縁を繋いで下さった高岡さん、太朗ちゃん、トミーさん、本当にありがとうございます!