2012年3月6日火曜日

東北へ、行ってきました!1〜岩手釜石編〜

御陰様で、東北被災地への絵本語り、第2弾が無事に終了いたしました!

皆様のご協力に感謝です!

もうすぐ震災から1年、と言うことで、釜石市街は、ようやくコンクリート建物の撤去が始まっていました。津波で流された1階部分を、新装して、再営業しているところもありましたが、暫定なのでしょうか・・・分かりません。

釜石の保育園へ行って、正直に感じたこと。あくまで、私が感じただけで、現実は分かりません。

先生方が、非常に疲れていました。

子供達は、とっても、元気!よかった!
絵本を聞いてるときの集中力も前よりグンと上がっています。
先生に、『子供達の集中力が上がりましたね』、と話すと、
『ようやくボランティアさんが減って、日常が戻ってきたので、子供達も安定してきたかもしれないですね』
とのことでした。

確かに、みなさん、復興=日常に戻ること、ですもんね。
非日常を持ち込む側として、ちょっと、複雑な気分でしたが、いったん保留にして。

絵本3冊、しっかり聞いてくれた後は、今度は、皆でちょっと体を動かすレクリエーションをしました。
 釜石保育園では、子供達が盛り上がりすぎて、駆け回って衝突する、というアクシデントが何カ所かで起こり、楽しかったり、痛かったり、子供達も大忙しです。
最後に『永久の満月』を、一緒に歌い、元気な子供達との時間はあっという間でした。


理事長先生も、かなり疲労が溜まられていらっしゃったようで、
『疲れました〜・・・・。』と、何度もおっしゃってました。

被災者の心がケアされるような措置が必要だと、何度もおっしゃってました。

ボランティア、と言うよりもどこかの大学の先生や、何かの団体の方がよくいらっしゃるようで、ゾロゾロと来て、名刺を渡し、子供達とはそんなに接することも無く、お話しをして帰られるのだそうです。

『あなた方みたいに、名刺も無く、個人的に、子供達の為に来てくれてる人がいいんだよ〜』
『出来ることしてくれれば、それでいいんだよ〜』『それがうれしいんだよ〜』
と、おっしゃってくださって、先ほどの先生が沢山人が来て疲れているのは、こう言うことなんだなー、という考えに至りました。

でも、勿論、保育園内のことだけでなく、それぞれの方が、家庭や、家族の仕事等、復興していきたい課題があって、精神的にやはりマックスに疲れている時期のようです。

3月で、3人の先生がお辞めになるそうです。
その中には毎日、何も無くなってしまった、鵜住居町を通勤路で車で通い続けて、もう精神的に耐えられなく、釜石が嫌になってしまった、と言う先生もいらっしゃるそうです。
釜石市の海沿いの街は、本当にどこも小さいので、きっと、知り合いの方が沢山いらしたり、沢山思い出のある場所だったり、したのかもしれないですね。

想像出来たけども、一年経ってもそんなに変わらない。
そのがっかり感は被災者の方々にはとても大きな疲労源だと思います。

鵜住居保育園も、今回は初めて園長先生とお話しさせていただきました。
鵜住居保育園は、去年が10周年、という、まだ新しい保育園だったそうです。
それが、何にも残らないほどに流されてしまい、園長先生も残念でした、とのことでした。

子供達は、前回同様、とても元気でした。
鵜住居保育園でも、絵本とレクリエーションをしましたが、釜石では出来なかった、『大工のきつつきさん』というレクをすると、先生達もずいぶん昔にやったっきり、久々!ということで、楽しく一緒に参加して下さり、一体感のある空間になりました。

鵜住居保育園も、釜石保育園も、新用地が決まったそうです。
進みの遅い話ですが、鵜住居では小学校が、プレハブですが、再建され、鵜住居小学校の子供達は、避難していた小学校から、自分たちの新しい校舎へ帰ってきました。
保育園も、これからどんどん動きが出てくるといいなあ、と思います。

被災地の現状はこのようにほぼ変わらない、動きの遅さなのに、国からの補助金は3月で終わり、と言うことで、仕事がない親御さん等、とうとう4月から子供を預けられなくなります。
保育園の児童数も、大きく減るそうです。

そういうストレスフルな支援しか、路は無いのでしょうか?

なにか、循環してく形になるといいな、と思います。

 釜石の理事長先生が、『僕も次ぎ来た時、いなかったらごめんなさいね』とおっしゃられて、この方が一番疲れているんだなぁ、と思うと、けっして頑張って下さい、とは言えず、
『どうか、お元気で』と最後にお伝えしました。
その瞬間に、顔をくしゃくしゃにされて、『ありがとう、ありがとう、』と、私と直樹さんの手をぶんぶん握手して、涙ぐんでいらっしゃいました。

本当に、優しい心の方で、責任感の強い方で、沢山の弱っている人と、保育園のことを気にかけていらっしゃいます。

釜石に、早く春が来ますように。